【プラズマとは?】プラズマ装置メーカーが分かりやすく解説します

【プラズマとは?】プラズマ装置メーカーが分かりやすく解説します

プラズマという言葉を聞いたことがあるでしょうか?実は私たちの暮らしのあらゆる場面で大きく関わっています。

自然発生(オーロラ、太陽など)するものから、人工的(蛍光灯、ロウソクの炎など)に発生させ生活の中で利用されているものなど数多くあります。

この記事では、プラズマの発生方法や特徴などの基礎知識や私たちの暮らしの中での活用事例について解説していきます。

1.プラズマは物質の第4状態

私たちの身近にある水は冷やすと氷になり、温めると水蒸気に変化します。これは水に加えられた熱エネルギー(温度)によって水分子の運動状態が異なるため起こる現象です。

このように与えられたエネルギーによって1つの物質は固体、液体、気体へと変化します。これを物質の3態と言います。

気体の状態からさらにエネルギーを加えると電子が原子の軌道から自由になり、物質の第4状態と呼ばれる「プラズマ」に変化します。

物質の第4状態プラズマの説明図。エネルギーを加えることで固体、液体、気体、プラズマに変化していく。

プラズマは不安定な状態

物質の元となる原子は、陽子と中性子から構成される原子核と電子から構成されています。固体、液体、気体のいずれの状態でも、原子の運動状態に違いがあるが物質としては安定しています。

しかし、高いエネルギーを加え続けると原子構造内の電子が飛び出し、マイナスの電荷を持つ自由電子(マイナスイオン)とプラスの電荷を持つ陽イオン(プラスイオン)に分かれます。

このように自由電子と陽イオンが飛び回っている不安定な状態をプラズマ状態といいます。

プラズマ状態の不安定さを説明した図。プラズマ状態は原子が陽イオンと自由電子に分かれている状態である。

プラズマは様々な特徴を持ちます。ここでは下記4点の特徴について簡単に解説します。

プラズマの特徴

  1. 反応性が高い
  2. 光を放射する
  3. 全体として、電気的に中性である
  4. 導電性がある

1.反応性が高い

イオンの中でも不対電子を持つものをラジカルといいます。ラジカルは不安定な状態なため、反応性が高く、すぐに他の原子や分子と反応し安定状態に戻ろうとします。

この反応性が高く、安定状態に戻ろうとするラジカルを利用して、金属・樹脂の表面処理や有機物の洗浄などに利用されています。

プラズマを利用した表面処理方法についてご覧になりたい方はこちらをご覧ください。

2.光を放射する

基底状態の電子にエネルギーを加えると励起状態に遷移します。
励起状態の電子は元の基底状態に戻ろうとし、その時余分となったエネルギーが光として放出されます。

プラズマ空間で飛んでいる自由電子は大きなエネルギーを持っており、励起状態から基底状態に戻ろうとするとき、上記のように余分なエネルギーを光として放出します。

プラズマ状態は発光を伴うことの説明図。

3.全体として電気的に中性である

プラズマは自由電子や陽イオンを含む粒子の集合体です。自由電子や陽イオン単体で見ると電気的性質を持っていますが空間全体で見ると中性です。

プラズマ状態が電気的に中性であることの説明図

4.導電性がある

3で説明したようにプラズマは金属と同じように自由電子を含んでいるため導電性があります。ロウソクの火もプラズマの一種なので下記のように炎に電圧をかけると電流が流れます。

ロウソクの火がプラズマであり、導電性があることの説明図

次項より私たちの身の回りにある「プラズマ」について解説していきます。

2.身の回りのプラズマ

自然界のプラズマ

自然界のプラズマで代表的なものは太陽や雷です。太陽は高い圧力エネルギーが、稲妻は静電気のエネルギーが加わることでプラズマ状態になります。

その他にも太陽から吹き出す太陽風(荷電粒子)により生成されるオーロラや彗星の尾などもプラズマです。

自然界のプラズマを説明

人工的なプラズマ

身近なプラズマの例として蛍光灯やロウソクの炎、プラズマテレビなどがあります。
また、プラズマは工業的にも広く利用され、自動車や半導体、医療機器などの製造現場で積極的に使用されています。

自然界のプラズマを説明

次項ではモノづくりに使用されるプラズマ技術について紹介いたします。

3.「モノづくり」に応用されるプラズマ技術

プラズマ技術は表面処理やコーティング、殺菌、消毒など様々な場面で活用できます。

ここではモノづくりに応用されるプラズマ技術について説明します。

プラズマ技術の応用例

  1. 表面改質
  2. 洗浄
  3. スパッタリング
  4. エッチング

*3、4に関しては真空状態で行う必要があります

1.表面改質

撥水性や難接着性を示す樹脂・金属にプラズマ処理を行うことで濡れ性や接着性を向上させる表面改質が可能です。接着剤やコーティング剤の密着性を向上させます。

酸素ラジカルによる表面への親水基付与メカニズムの説明図

プラズマの表面改質事例を知りたい方はこちらをご覧ください。

2.洗浄

金属加工した際の切削油や溶剤洗浄後の残渣、樹脂製品の成型時の離型剤にプラズマ処理を行うことで有機汚れを洗浄する事が可能です。次工程の接着や塗装・コーティングの密着性を向上させます。

酸素ラジカルによる表面の洗浄メカニズムの説明図

プラズマの洗浄事例が知りたい方はこちらをご覧ください。

3.スパッタリング

イオン化した不活性ガスをターゲットに衝突させることで、ターゲットの原子や分子を弾き飛ばし、基板などをコーティングする技術です。新技術の開発やフィルム成形など多岐にわたって使用されています。

スパッタリングの説明図

4.エッチング

プラズマ中に存在するイオンを衝突させることでエッチングを行う技術です。主に半導体製造で使用されています。

エッチングの説明図

4.まとめ

プラズマについてご理解頂けましたでしょうか?
プラズマ技術は金属・樹脂の表面改質や有機汚れの洗浄などに利用され、モノづくりに欠かせません。

株式会社FUJIは大気圧プラズマを利用した表面処理装置を製造しております。接着不良や油分洗浄などでお困りのお困りのお客様はお気軽にご連絡ください。